エビデンス基準
このページは、本サイトが「何を見つけたか」ではなく、どのように探し、どこまで確認して公開するかを定めた編集基準です。 分野や問いによって適した研究方法は異なります。そのため、研究方法を単純な優劣の順には並べません。
調査と編集の流れ
- 通説を一つの問いに整理する: 誰について、何を比べ、どのような結果を確かめるのかが分かる形にします。
- 関連文献を探す: 原著論文、体系的レビュー、メタ分析、元研究を再現した追試、批判的な検討や再分析を探します。
- 書誌情報と内容を確認する: 著者、発表年、誌名、DOIに加え、記事の主な記述が論文の要旨や公開本文の結果と一致しているかを確かめます。
- 研究結果を比べる: 対象人数、測定方法、比較条件、効果量、研究間のばらつき、限界を表にまとめます。
- 判定と注意点をまとめる: 断定しすぎないようにし、何が支持され、どのような条件では当てはまらないのかを結論に記します。
- 公開前に点検する: 記事情報、脚注、DOIの重複、必要な見出し、更新日、確認状況を自動チェックします。
採用する情報源
判定の中心には、次の情報源を置きます。
- 査読付き学術誌に掲載された原研究
- 体系的レビュー、メタ分析、研究分野の批判的レビュー
- 記事の問いに直接答える追試、再分析、複数の研究をまとめたプロジェクト
- 必要に応じて、政府統計や行政機関・国際機関が公開する一次資料、ガイドライン
プレプリント、個人ブログ、ニュース記事、商品販売ページに触れる場合は、その位置づけを明示します。原則として、これらを判定の中心的な根拠にはしません。 査読済みであっても、記事の問いと対象・結果が対応しない論文は根拠から外します。
DOIの確認だけでは、内容の裏づけになりません
DOIや出版社のページは、架空の文献や書誌情報の誤りを減らすために確認します。 ただし、論文が実在することと、その論文が記事の主張を裏づけていることは別です。 公開前には、中心となる数値、結果の方向、対象者、研究方法を、出典の要旨または公開本文と照らし合わせます。
各記事に表示する確認状況には、次の意味があります。
- 記事の主な記述を引用元と照合済み: 出版社の情報、要旨、公開本文など、確認できる原資料と照らし合わせています。専門家による確認ではありません。
- 引用箇所を論文本文で確認済み: 記事で使う主な箇所を、論文の本文で確認しています。
- 専門家による確認済み: その分野の専門家が内容を確認しています。実施した記事に限って表示します。
AIの利用と編集責任
文献候補の探索、書誌整理、下書き、脚注の機械チェックに生成AIや自動処理を使う場合があります。 最終的な文献の選定、表現の強さ、判定、注意点については、運営者が責任を持ちます。 AIが作った引用や要約を、原資料との照合なしに公開しません。
5段階の判定ラベル
ラベルは、関連する論文が一つ見つかっただけで決めるものではありません。記事で取り上げた通説を、研究全体としてどの程度支持できるかを示します。 個人を診断したり、将来を確実に予測したりするものではありません。
複数の査読論文が通説を支持しており、効果や関連性が繰り返し確認されています。
一部の条件や集団では支持されていますが、すべての場合に当てはまるとは言えません。
通説を支持する研究と、否定または修正する研究の両方があります。研究方法や対象によって結論が異なるため、詳しくは本文で説明します。
複数の査読論文で通説が支持されておらず、主張されている効果や関連性も確認されていません。
通説を確かめる査読論文がほとんどなく、現時点では結論を出せません。噂や経験則として広まっていても、学術的な検証は十分ではありません。
「誰でも」「必ず」「どこでも」といった強い言い方については、現象そのものが確認されていても、当てはまる条件が限られる場合は「限定的支持」とします。 記号だけでなく、記事の問いと結論を合わせてお読みください。
研究方法の読み方
メタ分析は複数の研究をまとめられますが、元の研究の質が低ければ、数を集めても証拠が自動的に強くなるわけではありません。 ランダム化実験は、特定の条件で原因と結果の関係を確かめるのに向いています。一方、長期的な影響やまれな害を調べるには、観察研究の方が適していることがあります。 古典的な研究、追試、レビュー、メタ分析は、それぞれ役割が異なります。記事の問いにどれだけ直接答えているかと、研究方法の限界を合わせて評価します。
公開前チェック
新規記事と大幅改訂記事は、少なくとも次を満たした場合に公開します。
- 問い、判定、短い要約、留意点、結論が一致している
- 中心的な主張に脚注があり、脚注番号と引用数が一致している
- 同じDOIの重複、参照されない脚注、存在しない脚注参照がない
- 説明文が途中で切れておらず、その記事の内容に合わせた比較表などがある
- 更新日と確認状況が記録されている
- 研究の対象外だった集団や個人へ、むやみに一般化していない
改訂・訂正
新しい研究、再分析、誤りの指摘により結論が変わる場合があります。 重要な修正を行った場合は更新日を変更し、判定だけでなく、要約、本文、結論、引用元をまとめて見直します。 誤記や引用の不一致はお問い合わせページからお知らせください。
限界
本サイトは個人で運営しており、各分野の専門家が行う網羅的な体系的レビューとは異なります。 検索漏れ、アクセスできない本文、解釈の誤りが残る可能性があります。 記事は一般向けの情報整理であり、医療、教育、法律、投資などに関する個別の判断を代わりに行うものではありません。